日帰り温泉もできる。高知へ行ったら立ち寄りたい温泉7選

料理や観光地ばかりが注目されがちな高知県ですが、各地に点々と温泉が存在していることはあまり知られていません。

緑豊かな森林と、雄大な大海原に恵まれた高知県の温泉は、多様な泉質もさることながら、やはりその絶景を楽しみながらの入浴が最大の醍醐味といえます。

そこで今回は、宿泊をしなくても観光や仕事の途中にふらりと気軽に立ち寄れる、とさなび編集部が特におすすめしたい7つの日帰り温泉をご紹介します。

山翠園　湯殿水哉閣

高知の老舗旅館として名高い「山翠園」。土佐藩主山内家下屋敷跡地に建ち、敷地内には、見る者を圧倒する荘厳な大門や、国の重要文化財である「下屋敷長屋」などの歴史的建造物のほか、緑豊かな日本庭園が広がっています。

併設される温泉施設の「湯殿水哉閣」の湯は、高知市街地の中で唯一の自家源泉が流れ込む良質な天然温泉です。泉質は、高い保湿作用や殺菌効果で知られるナトリウム塩化物高温泉。露天風呂やサウナも完備され、浴場からは市内を流れる鏡川や桜の名所として知られる筆山を眺めることができます。

「山翠園」に宿泊することなく日帰り温泉としても楽しめるので、市街地観光がてらに、ふらりと訪れて良泉を浴びるのも小粋ではないでしょうか。

住所	高知県高知市鷹匠町1-3-35
営業時間	10～16時（日帰り入浴）
料金	大人900円 小学生400円 幼児(3歳以上)200円 65歳以上600円（日帰り入浴）
定休日	無休

黒潮本陣温泉

漁師町として、全国で初めて文化的景観に選定された久礼港区がある中土佐町の名湯が「黒潮本陣温泉」です。

大浴場には、白御影石風呂と錆石風呂の2つがあり、いずれも冷泉を沸かしたアルカリ性単純温泉。しっとりと滑らかで肌に優しい湯は老若男女を問わず、好評を得ています。

そんな「黒潮本陣温泉」の名物が「汐湯の露天風呂」。お湯は、太平洋から汲み上げた海水をそのまま沸かした「汐湯」と呼ばれ、ほんのりと潮の香りを感じられます。目の前には、雄大な太平洋が広がる絶景。夜には満点の星を見上げることができ、自然の中で開放感に溢れる入浴を楽しめます。

また「黒潮本陣温泉」で忘れてはならないのが、取れ立ての地魚を提供するレストラン「茶屋本陣　櫂（かい）」です。カツオの一本釣りで有名な中土佐町らしく、鮮度の高いカツオの藁焼きたたきやカツオ丼は絶品の一言に尽きます。大海原を眺めながらの入浴の後は、新鮮な海鮮料理に舌鼓を打つ。漁師町の温泉ならではの醍醐味を存分に味わってください。

住所	高知県高岡郡中土佐町久礼8009-11
営業時間	10～16時・18〜20時（日帰り入浴）
料金	大人600円 子供300円（日帰り入浴）
定休日	毎月第2木曜日（祝日の場合は変更）

雲の上の温泉（ホテル）

四国カルストの麓に位置する高岡郡檮原町にある「雲の上の温泉（ホテル）」。その名の通り、標高480mの高所に佇み、浴場からは最後の清流と呼ばれる四万十川をはじめとする高知の大自然を見下ろすことができます。

洗練された建物をデザインしたのは、新国立競技場の設計担当した建築家の隈研吾氏。飛行機の翼をイメージした白い外観は、個性的ながらも気品を漂わせ、訪れる多くの人を魅了します。建物内に一歩、足を踏み入れると、そこは地元産の木材を使用したログハウス調の造り。木のぬくもりと安らぎを感じながら、くつろぐ時間は格別です。

温泉の泉質は、炭酸水素塩冷鉱泉。通称「美人の湯」とも呼ばれるほど肌に優しいお湯は、もちろん源泉掛け流しで、角質や余分な脂をさっぱりと落としてくれます。露天風呂のほか、ジェットバスやジャグジー、サウナや薬湯風呂などがあり、長時間の入浴でも飽きることなく楽しめることでしょう。

住所	高知県高岡郡檮原町太郎川3799—3
営業時間	10～22時 ※火曜のみ 17時〜22時
料金	大人500円 子供300円（日帰り入浴）

木の香温泉

四国最高峰として名高い石鎚山系のひとつである寒風山の麓にある「木の香温泉」。浴場の大きな窓からは、そばを流れる吉野川の源流・桑瀬川を望むことができるため、美しい川のせせらぎを感じながら、ゆったりとした時間を過ごせます。

泉質は、塩分と鉄分などがふんだんに含まれた含鉄ナトリウム塩化物泉。効能豊かなだけでなく、保温効果も高いため、冬でもポカポカとした温かさが持続します。

また宿泊施設のほかにも、木目調のレストランを併設。山々に囲まれたレストランらしく、キジラーメンやシカ肉のスコッチエッグといった珍しいジビエ料理を堪能することができます。

住所	高知県吾川郡いの町桑瀬225−16
営業時間	11～20時
料金	大人600円 4歳〜小学生400円 70歳以上400円（日帰り入浴）
定休日	火曜日

龍河温泉

高知市内から車でおよそ40分ほどでたどり着く、香美市の「龍河温泉」。

付近には1億7500万年もの歳月を有する鍾乳洞の「龍河洞」や、日本の滝百選にも選ばれた「轟の滝」、さらには香美市が原作者のやなせたかしさんの出身地であることから、「アンパンマンミュージアム」があるなど、観光スポットが充実しています。

のどかな田園風景に囲まれた旅館でのおもてなしは、どこか故郷に帰ってきたかのような温かさを感じられる雰囲気があり、のんびりゆったりとくつろげます。

泉質はアルカリ性単純温泉。ヌメリのあるお湯は、柔らかな肌触りで肌をスベスベにしてくれる効果に期待できます。

住所	高知県香美市土佐山田町佐古薮430-1
営業時間	月火水金15～22時 土日・祝祭日：11～22時（日帰り入浴）
料金	大人800円 1歳〜小学生300円（日帰り入浴）
定休日	木曜日(GW・盆等は営業)

馬路温泉 コミュニティセンターうまじ

ゆずの名産地として全国的な知名度も高い馬路村にある温泉施設が「馬路温泉 コミュニティセンターうまじ」です。

浴場の大きな窓からは、すぐそばを流れる安田川の清流や山々を眺められ、開放感に浸りながらの入浴を楽しむことができます。

宿泊時にはバンガローを利用できるほか、周辺では渓流遊びや釣りが楽しめるとあって、家族や友人たちと自然を存分に満喫できること間違いなしです。

泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。創傷・火傷・リュウマチ性疾患などに効果的なうえ、肌の調子を整える効果も兼ね備えています。

レストランでは、名物のゆずをふんだんに使った料理はもちろん、土佐特産地鶏の「土佐ジロー」や、安田川で採れた鮎やアメゴの料理を堪能することもできます。

住所	高知県馬路村馬路3564-1
営業時間	10～21時
料金	大人600円 3歳〜小学生300円（日帰り入浴）

土佐佐賀温泉　こぶしのさと

県南西部の幡多郡黒潮町にある「土佐佐賀温泉　こぶしのさと」は、四国お遍路ルートの途中にある温泉です。

幡多地方の遍路ルートでは、唯一の温泉であるため、お遍路の疲れを癒す目的で訪れる利用者も多く、「お遍路の癒しの地」としても知られています。

大浴場のほかに、露天風呂やサウナといった設備も完備。泉質は単純硫黄温泉で、お湯は無色透明。独特なとろみがあり、肌触りが優しいのが特徴です。保湿効果が高く、さっぱりとした湯上りで血行の促進にも期待できます。

住所	高知県幡多郡黒潮町拳ノ川2161
営業時間	11～21時 ※金曜日の朝は入れ替え作業のため入浴不可
料金	大人600円 4歳〜小学生300円（日帰り入浴）