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どうして高知は柚子生産が盛ん?
その理由とおすすすめの柚子製品3選

どうして高知は柚子生産が盛ん?その理由とおすすすめの柚子製品3選

高知県の名産品を紹介する上で欠かせないもののひとつが柚子です。

県内はもとより、県外各地のスーパーマーケットなどでも高知県産の柚子が使用されたポン酢やジュースが販売されているので、高知県が柚子の名産地であることは、なんとなくご存知かと思います。

実際に、高知県の柚子生産量は日本一国内で流通する柚子の5割を生産しており、高知県は名実共に「柚子大国」として知られています。

薬味やお菓子の風味付けといった料理の質を高めるアクセントとしてはもちろん、入浴剤や芳香剤としても活用される柚子。また最近では、柚子を原材料とした美容液や保湿ジェルなどの化粧品も、女性を中心に注目を集めています。

今回は、高知県が「柚子大国」と呼ばれる理由や、絶対に購入してみてほしい県内産の柚子を使用したおすすめの製品をご紹介します。

高知県の柚子生産が盛んな理由

高知県の柚子生産が盛んな理由

高知県の柚子生産量は年間約1万トン。国内流通量の約半分を占めるほどの、日本一の柚子の名産地であることは、すでにお伝えしましたが、ではなぜ高知県でこれほどまでに柚子の生産が盛んなのでしょうか。

その答えはふたつあります。

ひとつは、高知県の気候条件です。

柚子は他の柑橘類に比べて耐寒性が高く乾燥や熱帯気候を苦手としています。ですので、栽培には年間平均気温12度〜15度の温暖な気候と最低でもマイナス7度程度の涼しい気候が最も適しているといわれ、寒暖差が大きいほど、良質な柚子が育ちやすくなります

この気候条件と絶妙にマッチするのが高知県の気候。

高知県は年間日照時間2000時間を超えるほどの、比較的温暖な気候である一方、年間降水量も平野部では2500mm前後、柚子の栽培が特に盛んな山間部の地域では、3000mmを超える多雨気候でもあります。

このように、年間を通じて暖かい日が多いなかでも、雨によって涼しい空気が流れ込む寒暖差の激しい高知県の気候。特に寒暖差が激しくなる内陸の山間部の地域は日当たりも良好で水はけもよいため、生産される柚子は、大きなサイズで香り高く、色合いも美しい黄金色に仕上がるとあって、全国各地から高い評価を受けています。

「柚子王国高知」を牽引する馬事村と北川村

「柚子王国高知」を牽引する馬事村と北川村

また、県内の各自治体が柚子の生産を奨励し、全国各地へ向けて熱心な普及活動を進めたことも、高知県の柚子生産が盛んな理由のひとつ。

県内の柚子生産地の中でも、特に有名なのが県東部の馬事村北川村ですが、この隣り合う2つの村が「柚子王国高知」を牽引しているといっても過言ではありません

両村とも現在では全国的にも知名度の高い柚子の産地として知られていますが、馬事村と北川村は、それぞれの背景と手法によって地元の柚子生産と知名度向上に努めてきました。

馬事村

森林面積の割合が83.4%と、森林率においても全国トップを誇る高知県では、山間部の地域を中心に、昔から和紙原料製造業など林業といった木材を活用した産業が活発に行われていましたが、1960年代以降は次第に林業が衰退。

かねてから林業が盛んであった馬事村も例外ではなく、林業を生業としていた職人をはじめ、多くの人々が新しい職を求めて、高知市内の中心部や県外へと移り住んでいきました。

こうした人口流出に歯止めをかけるため、そして林業に代わる新たな産業を模索する中で目をつけたのが、県民の食卓には欠かせない食材であった柚子の生産です。

このような背景のもと、馬事村では昭和38年から柚子の栽培を開始

もともと柚子栽培に適した気候だったので質の高い柚子が育ったものの、多くの自治体も柚子栽培を進めていたために、県内の市場では供給過多気味になってしまいます。

そこで着目したのが、県外への販売です。

昭和50年頃から、全国のデパートの物産展やイベントなどに積極的に出品するなどして柚子のアピールを続けましたが、当時は全国的にもそれほど柚子の知名度は高くなく、思うように売れなかったといいます。

しかし、数年間にわたり継続的にアピールを続けた結果、柚子の知名度はゆっくりと時間をかけて向上

やがて農家の方々や地域住民の地道な努力が身を結び、馬事村の柚子は全国への出荷の実現とともに大きな知名度を獲得しました。

現在では、高知の柚子と聞けば「馬事村の柚子」といえるほど、高知県の一大ブランドにまで発展。柚子によって村おこしに成功した馬事村は人気観光地のひとつになり、地元で採れた柚子を原材料とした製品は人気が高く、通販事業も好調なため、馬事村の柚子生産業は年間30億円を売り上げるほどの産業になっています。

北川村

一方の北川村における柚子栽培の歴史は馬事村よりも古く、盛んに栽培されるようになったのは江戸時代後期からといわれています。

古くから柚子が自生していた北川村でしたが、その栽培を推し進めたのはなんと幕末の志士で、坂本龍馬の盟友としてもおなじみの中岡新太郎だと伝わっています。

安政元年とその翌年に地震の被害を受けた土佐(現在の高知県)に、江戸から地元の北川村に戻った新太郎は地震の影響によって農民が塩を調達できなくなることを危惧し、防腐や調味料として塩の代わりとするべく、農民に柚子の栽培を奨励する一方で、自らも田畑を整備し、山に木を植えるなどして柚子の栽培を積極的に進めたといいます。

そこから今日にいたるまで、新太郎の想いを引き継いできた、北川村は柚子栽培一筋の村として発展

全国的には、馬事村の陰に隠れがちではありますが、北川村には希少価値の高い品種「実生(みしょう)」が多く植栽されている県内自慢の柚子生産地のひとつです。

おすすめの高知県産柚子製品3選

おすすめの高知県産柚子製品3選

ぽん酢しょうゆ ゆずの村360ml

もはや説明不要の大ヒット商品が、馬事村の柚子をふんだんに使用して造られたポン酢「ゆずの村」です。

今では、全国のスーパーやデパートなどでも購入できるため、この味のあるラベルを一度は見かけたことがあることでしょう。

大手食品メーカーなどが販売する、ゆずポン酢と比べても圧倒的に香り高いものの、柚子の効きはマイルドで、酸っぱさが苦手の人でも無理なく味わえる定番の商品

実は馬事村で生産されるポン酢は、全国的に出回っている「ゆずの村」の他にも、しっかりと柚子が効いた濃い味の「1000人の村」、カツオだしの旨味が活きた「のーがえい」、塩分控えめでやわらかい味わいの「朝日出山」の4種のほか、「ゆずの村」の2倍の柚子が使用された通称「赤キャップ」と呼ばれる「馬事村ポン酢」は知る人ぞ知る幻の逸品です。

「ゆずの村」以外のポン酢は、他県で見かける機会が少ないので、興味のある人は馬事村農協のHPから購入してみてください。

umaji化粧品各種

「umaji」は、2010年に馬路村で誕生した化粧品シリーズです。

化学系の農薬や肥料、除草剤などを一切使わない有機栽培で育てられた馬路村の柚子だけを使用しているので、肌に優しい安心・安全な柚子化粧品

研究から製造、梱包までの過程をすべて化粧品の専用工場で行われる、まさにmade in 馬事村の化粧品シリーズは、最近では女性だけでなく、肌に敏感な男性からも好評を得ています。

商品には、化粧水から美容液、クリーム、ボディローションなど豊富な種類が取り揃えられ、単品販売はもちろん、お得なセット販売もされています。

果実まるごと柚子(マーマレード)

こちらは、北川村で採れた柚子だけを100%使用したマーマレードです。

甘味として使われるのは北海道団のグラニュー糖のみで、増粘材などは一切含まれていない無添加なので、子どもからお年寄りまで安心して召し上がれます。

柚子のさわやかな酸味と、やさしい苦みが、豊かな香りと絶妙に重なり合う、北川村の自信作は、食パンに塗るのはもちろん、適量をお湯で溶かせば本格的な柚子茶としても楽しめます。

現在では、全国のあちこちで高知県産の柚子や、その関連製品を購入できるようになりましたが、実際に地元の生産地へ訪れて、生産農家さんや村の雰囲気に触れながら味わう柚子は一味も二味も違うはずです

ぜひ一度、「柚子大国」高知で本場の柚子を堪能してみてください。